今回は、レイブランカのスタイリスト・馬場麻友(ばば まゆ)さんのインタビューを紹介します。美容師を目指したきっかけや接客で心がけていること、得意なスタイル、これからチャレンジしたいことを伺いました。
カラーを試してみたいけれど不安に感じている方、思い切ってイメージチェンジをしたい方はぜひご覧ください。
反対する親を説得し、実家から2時間かけて東京の専門学校に通学
―美容師を目指したきっかけを教えてください。
最初に興味を持ったのは中学生の頃でした。自分の髪をアレンジするのが好きでしたし、高校の時は友達の髪をセットしてあげるのも楽しかったです。中学生のときの職場体験では、美容室で掃除を手伝ったこともありました。
本格的に美容師になろうと決めたのは、高校2年生のときです。テレビなどで違う仕事を見て、「これもいいかな」と気持ちが変わることもありましたが、一番なりたかったのは美容師でした。
大学進学と美容専門学校かで迷いましたが、最終的に専門学校に行こうと決めました。
―山野美容専門学校に進学した理由は?
最初は、群馬県の自宅から電車で20分くらいのところにある美容学校に行くつもりでした。ところが、山野の先生が高校に説明会に来てくれたのをきっかけに山野美容専門学校に見学に行ったら、校舎は大きくて綺麗で、設備も充実していて、生徒数も多くて、ここで勉強したい!と思ったんです。
両親は地元の学校に行くと思っていたので最初はかなり反対されましたが、実家から通学することを条件に納得してもらいました。そのときは「とにかく山野に行きたい!」という一心だったので、通学の大変さは想像していなかったのですが、通い始めたらめちゃくちゃ大変で(笑)。
毎朝、ほぼ始発の電車に乗って片道2時間以上の通学を2年間。気持ちが折れそうになったこともありましたが、遠くから通学している同級生も多かったので頑張れました。課外授業などで別のクラスの子とも仲良くなれましたし、学生生活は楽しかったです。
―レイブランカに入社した経緯を教えてください。
美容学校の先生に紹介してもらいました。「厳しくてもいいので、技術を1から学べるところに行きたいです」と先生に伝えて、いくつか紹介してもらったお店の1つがレイブランカでした。
ほかにも何店舗か見学に行きましたが、セットや着付けが分業制になっているお店が多かったんです。私は、せっかくなら全部自分でできるようになりたい、学べることは全部学びたいと思っていて、レイブランカなら叶うんじゃないかと思って入社を決めました。それからもう13年が経ちます。
―仕事でつらかったことはありますか?
アシスタント時代は大変でした。特に、カットモデルの練習をしていた頃はつらかったです。月に一度チェックがあって、そのチェックを受けるためには、1カ月の間に一定人数のモデルさんをこなさないといけなくて。
辞めたくなったこともありましたが、続けられたのは専門学校時代の友人のおかげです。最初の頃は、仕事を辞めたいと言うと「辞めちゃえば?」と言っていたのに、カットモデルをやる頃には「ここまで頑張ったら、美容師になってから辞めればいいじゃん」と励ましてくれて。それで、「もう少し頑張ってみよう」って思えました。
難しいリクエストも「できません」ではなく、まずやってみる
―得意な施術を教えてください。
デザインカラーやインナーカラーが好きです。どうしたらもう少し色が映えるかなと考えたり、提案する時間がすごく楽しいです。育休中のお客様が「今しかできないからインナーカラーをやりたい」とリクエストしてくださったときは、ちょっとしたイメチェンのお手伝いができて嬉しかったです。
普段から、SNSやインスタを見てカラーのトレンドをチェックしています。一度自分の髪で試したり、スタッフ同士で練習することも多いです。
髪以外では、マツエクの施術も得意です。アシスタント時代に、スタッフ同士で「アシスタントをやりながらできることはないか?」という会話をしたことがあり、私はマツエクをやりたいと思って発言したら、そのままやることになりました。
―お客様と接するときに大事にしていることはありますか?
お客様のお話をしっかり聞くことです。お客様から「こういう髪型にしたい」とリクエストされたときは、まずやってみることにしています。
池尻店で小倉さんと一緒に働いてた頃、「お客様から◯◯をやりたいと言われたら、まずやってみることが大事。それでうまくいかなかったら、違うやり方を考えればいい。まずはやってみようとお客様に伝えることが大切だよ」とアドバイスをもらいました。
難しいリクエストもありますが、その場合も「できません」と言うのではなく、お互いにイメージのズレがないようにしっかりカウンセリングした上でまずやってみる。その上でうまくいかなかったときは、「こうしましょう」と提案をしています。
それからは、お客様もどんどん希望を伝えてくれるようになって、自然とコミュニケーションが増えました。
―どの年齢層のお客様が多いですか?
40代以上の方が多いですが、お子様のカットをすることもあります。子どものカットをやっている美容院がなくて困っていたという方や、子どものカット専門店が遠く、近所で探していましたというお客様は結構いらっしゃいます。
泣いて嫌がってしまう子もいますが、カットが終わって親御さんにも喜んでもらったときは嬉しくなりますね。最初は大泣きしてお母様にしがみついていたお子様でも、慣れてくると一人で座っていられるようになります。
―これまでで印象に残っているエピソードはありますか?
私が入社する前から通ってくださっていて、引き継ぎで担当しているお客様がいらっしゃいます。癖毛で髪が広がりやすかったので、サプリケアエステを提案したところ、髪がまとまりやすくなったと仰っていました。
最近は、今年導入したストレートパーマに変えたのですが、さらに髪がまとまりやすくなって、乾かすのも楽になったと喜んでくださいました。お客様の娘さんも「頭が小さくなった!」と驚いていたみたいで。おすすめして本当によかったと思いましたね。
また、一度も髪を染めたことがなかった大学4年生の男性が、卒業までの間にブリーチしてみたいと言ってくださったこともありました。まずメッシュをしてからバレイヤージュにし、最終的に全頭ブリーチしたんです。
4ヶ月間、月に一度来店していただいたので大変でしたが、どんどん変わっていく姿を見るのは本当に楽しかったです。周囲の方は急に髪色が変わったので驚いたそうですが、ご本人がとても満足してくれたので番嬉しかったです。
カラーリングの技術力を高めていきたい
―レイブランカはトータルビューティーをコンセプトにしています。馬場さんにとってトータルビューティーとは何ですか?
髪やネイル、マツエクなど、幅広い美容サービスを1つのお店で提供できることです。結婚式や成人式など、人生の節目となる行事にも携われるのも、トータルビューティーの一部だと思います。
お客様にとっては1つのお店で完結できますし、私自身も、髪だけでなく様々な分野を学べる場だと感じています。
―新しく挑戦してみたいことはありますか?
ずっと気になっているのはハイトーンのカラーリングです。以前、セミナーに参加したことはあるんですが、少し触れてみた程度だったので、勉強して技術や知識を深めていきたいと思っています。カラーリング技術の幅を広げていきたいですね。
―5年後、10年後の理想像を教えてください。
慌ててしまうタイプなので、もっと落ち着いて対応できるようになりたいです。時間に追われると焦りが顔に出てしまうことがあって、周りのスタッフにも気づかれてしまうんです。そういうときにも、冷静に振る舞えるようになりたいと思います。
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