今回は、レイブランカのスタイリスト・小倉育(おぐら いく)さんのインタビューを紹介します。美容師になったきっかけ、得意な施術、接客で心がけていること、今後の目標を伺いました。
髪型やカラーをイメージチェンジしたい、自分の新たな可能性を見つけたい方はぜひご覧ください。
レイブランカの魅力は「チームワーク」「オープンな環境」
─美容師を目指したきっかけを教えてください。
もともと髪をアレンジするのが好きで、雑誌に載っている髪型を真似していました。高校時代はダンス部だったので、発表会やイベントのとき、ダンス部のメンバーの髪をアレンジすることもありました。でもその頃はまだ、美容師になりたいと思っていなかったです。
美容師を意識したのは、高校卒業後の進路選択のときです。正直、もう勉強したくないなと思っていて、母親に「早く社会に出て就職したい」と伝えたのですが、母親からは「学校は出てほしい」と反対されて。
学校に行くとしたら美容師の専門学校に行きたいと伝えたら、それもまた反対されました。母親のお姉さんが元美容師で、住み込みで働いている姿が辛そうに見えていたらしく、同じ苦労をさせたくないと思っていたようです。
ただ、担任の先生の奥様が美容師だったこともあり、三者面談で先生が「今の時代、美容師の働き方も変わってきています。それに手に職をつけるのはいいことですよ」と後押ししてくれました。そのおかげで、ハリウッド美容専門学校に進学しました。
─美容専門学校生活はいかがでしたか?
楽しかったですね。高校までの学校生活とは全然違いました。
私は東京出身で地元の中学高校に通っていたのですが、専門学校は地方から上京してきた人も多く、親元を離れて1人暮らししているなんてすごいな、と思いました。美容師を目指す人だけで11クラスもある、という規模感も結構衝撃的でした。
─卒業後、どのようにしてレイブランカに入社されたのでしょうか。
最初の6年は別の美容室で働いていました。ご夫婦で経営している美容室で、奥様の先輩が私の友人の母親で一緒に働いていたんですね。
専門学校卒業直前になっても就職が決まってなく、焦りもあったので、そのツテで面接を受けて採用してもらえることになりました。
レイブランカを知ったのは、美容師の派遣会社に登録したときです。最初の美容室に入って6年目、あまり評価されていないと感じていた頃でした。
派遣会社から「レイブランカに見学に行ってみたら?」と声をかけていただき、見学に行ったら庸子先生(当時社長、現会長・石井庸子、以下「庸子先生」)がいらっしゃって。面接のつもりではなかったのですがすぐに面接が始まり、その場で「いつから来れる?」という話になりました。
レイブランカに入ろうと決めたのは、体験入店期間中のトラブルに遭遇したときでした。お客様がシャンプー台から降りるとき、近くにいたお子様の足を挟んでしまったんです。それをすぐに周囲に共有し、庸子先生にも伝えて、お店全体で問題解決しようと取り組んでいました。
その光景を見て、困ったときはみんなで乗り越えるオープンな環境がいいな、ここならやっていけそうだなと感じました。こういったトラブルは隠そうと思えば隠せるので、周囲に共有してお店全体で解決しようとする美容室は当時は少なかったと思います。
提案のモットーは「お客様のやりたい髪型・カラーをやってみる!」
─接客のときに心がけていることは何ですか?
“常に一定”を心がけています。何か嫌なことがあってもお客様には関係ないので、精神的に安定した状態で接するように心がけています。
施術に関しては、お客様自身が「これいいな」と思うスタイルを作るのも大切ですが、周りの人からも「綺麗ね」「かっこいいね」と褒められる髪型、装いにしたいと思っています。
─得意な施術は何ですか?
カットが一番好きですね。特に40代以上の女性のボブやショートカットを得意としています。若い男性のお客様には、様々な髪型にチャレンジできるので、こちらからも積極的に提案しています。パーマも好きな施術の一つです。
─お客様から、髪型や色を変えたい要望されたときはどのように提案しますか?
変化を怖がらずにやりたいことをやってみよう!と提案します。例えば、黒髪の方が金髪にしたいと言えば、まずは金髪にします。
もちろん施術前に、お客様が不安に感じていることを聞いたり、1回でイメージどおりにならない可能性があることは説明しますが、「間を取って茶髪に・・・」とは言わないですね。長さを短くする場合も同じです。髪型や色を変えたいと思うのはリフレッシュしたい、イメージチェンジしたい気持ちの表れなので、まずやってみることを大切にしています。
髪型や色は、意外とお客様自身がと固定観念を持っていることが多いです。でも「これしか似合わない」ということはありません。やりたい髪型や色があるなら、まずはチャレンジしてみることをおすすめします。
また、大きな変化をする場合は、洋服の雰囲気や眉毛の色など、トータルでアドバイスすることもあります。
─今までで一番嬉しかったことは何ですか?
レイブランカで着付を勉強し直して、七五三の知識がついたと自信がついた頃、友人がお子様を連れてわざわざ遠方から来てくれたことがありました。3歳と7歳の七五三を任せてもらえたときは、人生の節目の役に立てたんだなと実感出来て嬉しかったです。
最初に勤めた美容室でも着付をしていましたが、成人式と卒業式がほとんどで七五三はやっていませんでした。七五三はレイブランカに入ってからですね。
七五三の歴史的な知識、子供に着物を着せるということ、日本髪の意味は、庸子先生から何度も繰り返し教わったことで自分の知識とスキルになりました。
日々お客様からいただく「ありがとう」も、とても嬉しいです。毎日喜びを感じています。
─逆に、失敗談はありますか?
シャンプー中にシャワーを離してしまったことは何回かあります。2年に1回くらいですかね。お客様が濡れないように死守するので自分がビシャビシャになっちゃいますね。
お客様が要望しているよりも切りすぎてしまったこともありました。なので今は、まず長めに切ることを心がけています。
特にロングやボブからショートにするお客様には「まず長めに切るので、もっと切りたかったら言ってくださいね」と伝えています。
自身の技術力アップと若手育成、どちらもチャレンジしたい
─今後、新たに挑戦したいことはありますか?
普通の白髪染めではなくファッションカラーを使った提案機会を増やしたいです。白髪染めで隠すことは簡単ですが、明るい色で目立たなくしたり、メッシュを入れてぼかしたりする方法もあることを伝えていきたいですね。
自分のお客様で紫色にしている方がいらっしゃいます。月に1回来店いただくのですが、白髪を全部染めるのではなく、白い部分をあえて残してメッシュにしています。
カラーのために1ヶ月に1回来店いただくもありがたいのですが、カラーの頻度を少し減らして、その間のタイミングでパーマをかけたり、別の楽しみも作れるようにしたいなと思っています。年齢を重ねると老化現象を隠したい気持ちになりがちですが、それを活かすことで「レイブランカに行くたびに綺麗になるから行くのが楽しみ!」と思ってもらえるようにしたいです。
─5年後、10年後の理想像はありますか?
体が続く限り現場にいたいと思う一方で、若手育成にも本腰を入れてもいいのかなと考えることがあります。
美容専門学校で技術全般は教わりますが、お客様が100人いたら施術も100通りなので、「こういうときはこうする」と教わったことが必ずしも正解ではない。
育成に関わるなら、その都度柔軟に対応できる美容師を育てたいですし、失敗を恐れずにどんどんチャレンジできる環境を作りたいですね。若手育成は難しいと思いますが、だからこそ面白くやれたらいいなと思います。
―最後に、お客様へのメッセージをお願いします。
レイブランカ池尻店、いつでも顔を出してくださいね!予約なしの場合もお気軽にお声がけください。ご来店お待ちしています。
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